curry

今や「日本食」の一つとすら言えるほど、家庭での日常の食事となった「カレーライス」。給食にもよく登場するため、子供服に付きやすいシミの一つでもあります。また「白い服が着られない」とよく言われる「カレーうどん」は、大人でもシミを付けてしまうことがありますね。

これらのシミが中々取れない理由は「カレー粉」の成分にあります。カレー粉にはターメリック(うこん)・カルダモン等の植物性の色素の強いスパイスがふんだんに使われており、しかもそれがキメの細かい粒子となっているため、一度色素沈着してしまうと取れづらいのです。

また「カレー粉」のみの利用であれば油脂成分は少ないのですが、「カレールー」を利用している場合、牛脂・豚脂等の油脂成分が一緒に練りこまれているため、色素を油脂がコーティングし、一層落ちづらいシミとなってしまいます。

このようなカレー粉の汚れやシミに対して効果を発揮してくれるのは、同じ洗剤でも洗濯用のものではなく「食器用」の洗剤です。

現在日本で販売されている濃縮タイプの食器用洗剤は、特に家庭でのガンコな食器の汚れになりやすい「プラスチック容器へのカレー類・ミートソース類の汚れ」を落とすことを重視しています。

特にプラスチック容器はカレー粉の植物色素を吸い込みやすく、この「黄ばみ」を溶解することを意識した成分配合がなされているのです。

食器用洗剤を染み抜きに利用する場合には、子供服・Tシャツ等の丈夫な生地の場合、濃縮タイプの液体をシミ部分にそのままたっぷりと塗布して、20分~30分程度置きます。シミが広がらないよう、薄い素材の場合には裏にタオルなどを挟んでおくのがおすすめ。

また「手洗い」表示があるような衣類でも、食器用洗剤は中性ですから染み抜きに利用できますが、この場合には洗剤を1:1~1:3程度の割合で水と薄め、コットンやガーゼなどに含ませてからシミに塗布する方が安心です。

暫く置いてから軽く揉むようにして洗うと、シミの成分が溶けだして出てきます。シミが落ちたら水洗いをして食器用洗剤の成分を落とし、通常通り洗濯をして仕上げましょう。